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少しステップアップしたかな?(堂満岳1ルンゼ中央稜)

もう一度、岩と雪、そして氷の世界、あの若かりし頃の登攀の世界へ戻りたい。近頃の私を見て家族はもう諦めたのか冷ややかな目で見ているだけで何も言いません。

ライフワークとして自分自身が選んだこの世界だし、完全燃焼して登山人生を終えたいと思う、家族のためじゃない、己が納得の人生でありたいとも思う。もうこの歳になると新しい技術の学習にはかなりの苦労を伴います。長い登山人生で体に染み込んだ感覚を呼び起こすことから始めよう。自らの技術とハートを鍛え上げて、自信を持って行動出来るまでトレーニングしよう。ザイルパートナーはお互いが命を預けあって行動します、仲間に迷惑は掛けないよう、また信頼を得ることが目標に一歩でも近づくことになると信じて・・・

5月の連休明け位に北アルプスへ行く予定です。雪と氷の付いた岩稜の登攀には複合的なテクニックが要求される、それに対応したトレーニングを行うことになった。

この時期に近場で岩雪氷ミックスの少し長いピッチがとれる場所は?

「そうや堂満へ行こうや、1ルンゼ周辺やったら、昔に何度か行ってる」

「でも、あそこは雪崩の巣や、何人もやられてるで、一発食らったらアウトやね」

そこで岩稜を辿って山頂へ抜けることに、ルートは堂満岳1ルンゼ中央リッジとしました。

当初は26日夜に出発、27日に登るとして、Fちゃん、RYUちゃんと私の3名で計画していたのですが天気予報で27日は崩れて雨の予報が出ている。ここ暫くは気温が上がって雪も緩んでいるし、これで雨になると最悪の状態になるだろう、予定を変えて一日早く出掛けることになった、そのためRYUちゃんが参加出来なくなりました。

「急な変更で行けなくして、ゴメンな」

Dscn0195 湖西道路を走っていると雨が降り出した。

「おいおい、もう雨が来たで、大丈夫かいな」

正面谷出合付近の小屋跡に車を止めて一泊し、翌朝、大山口のキャンプ場まで入りましたが積雪はこんな状況で拍子抜けです。

Dscn0196周りの山肌は露出しています、目指すルートには雪があるのでしょうか? 雪が無ければボロボロの岩もコンクリされず登攀対象とならないですね。(出発08:00)

「せっかく来たんやから、とにかく行くだけ行ってみよか」

Dscn0197 1ルンゼ入り口の3段堰堤まで1時間弱で到着です、積雪は谷を埋めています、諦めが期待に変わりました。

Dscn0198 ここで装備を身に付けます。

「Fちゃんの格好は一昔前のアイガー北壁へ行くスタイルやと言われそうやで」

Dscn0199 二人とも愛用のバイルは古風なシャルレです、ズッシリと重みのある頼もしいやつだ、今日もバッチリと働いて下さいよ。

Dscn0200 デブリが出てる、雪の状態をチェックしてみようか。

Dscn0201_2 表面はクラストして中は少し緩んでいる、踏み込んだ感触も悪くなく大して沈まない、これなら大丈夫だ。

Dscn0202 滝が頭を出していた。左岸の氷にバイルを叩き込んでアイゼンを効かせて快適に越える。

滝を越えて辺りをキョロキョロ、中央リッジの取り付きはどこやろ? 左手に貧相なブッシュの付いた岩稜がある。

Dscn0203 残置ピンがあった。ここが取り付き点だ。どうって事の無い階段状をFちゃんは駆け上って行きます。

Dscn0204 雪も硬く張り付いていて前2本のツァッケがガッチリ食い込み快適な登攀となってきた。

Dscn0205 「Kちゃん、このクラックはエエ感じや! レイバックで行くで」

部分的に面白い壁が出て来て楽しませてくれ、快調にザイルは伸びます。

Dscn0206ルートはどこでも取れそうです。左右にルンゼが平行している分、大して高度感が沸かない。

Dscn0209 二人が共通して一番に上げたポイントはクロアールからチムニーを越えるピッチです、ふくらはぎが痛くなるくらい爪先で立ち、ダブルアックスで登ります。

「Kちゃん、下を見てみ! 絵になるわ」

「おお、このクロアールはエエ傾斜で落ちてるな、雪壁もこれだけ硬かったらダブルアックス最高気持ちいいわ!」

Dscn0210 チムニーは雪こそ少ないものの浮石はコンクリされて動かない、でも落石は頻発する、ザイルが動くだけで飛んでくる。落石がクロアールを音も無くバウンドして行く。1ルンゼ方向からも「ラック!ラック!」と大きな声が聞こえてきた、後に山頂で会った神戸のパーティーによるとかなり大きな崩落だったらしい、Fちゃんは頬に一発命中、私は頬と顎に食らって血が滲んだ、ここを抜ければもう終了点も近い。

Dscn0212_2 この上が終了点だ。ピッチは短く切った個所もあり7ピッチでした。そこから堂満岳山頂まで200M以上の高度差をラッセルする羽目になった。中央稜のみの登攀だけなら左右のルンゼを下って堰堤まで戻るのは簡単だ。今日はもっと雪や氷のルートだと期待してやってきたのに少し物足りなかったね。でも良しとしましょうや、また来ますね。

Dscn0214 急な雪面登りは潜りまくる。仕方なく右方向の1ルンゼ上部側へ回り込んだ、雪の無い凍った草付きにバイルを叩き込んで駆け上がる。

Dscn0215 この斜面を登りました。落ちればルンゼへ一直線、ここが一番高度感があったね。

Dscn0218 トレースに出会ってヤレヤレです、堂満岳山頂は直ぐ近くだ。

Dscn0224 琵琶湖が眼下に、比良山系ならではの景色が広がっていました。

Dscn0222 堂満岳(1057M)山頂です。想定したタイム内で登り切りました。今日は軽い行動食と水だけで登っています。登攀中は腰を下ろしてユックリ食事はしません、そして山頂でも1ルンゼを登って落石コールしていた神戸須磨労山パーテーと話をした小休止のみ、後はノンビリと金糞峠を回って大山口へ戻った。(終了15:05)

今日はザイル操作、ツルベ登攀、ルートファインティング、コール等でスムースな動きが出来た。これなら行けそう、少し進歩したかなと二人の爺さんは微笑んでいた。

Dscn0226 今回はアルミLチャンネルでスノーバーを作成し持参していました。雪面に打ち込んだのですが、雪が緩くて効果なしでしたね。今度は氷ノ山の流れ尾で使ってみます。

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